土壌酸度計は必要か?シンワ測定 72724 を実際に使ってみた感想とレビュー

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家庭菜園の本を読むと、「土のpHを6.0〜6.5に調整しましょう」と書いてあります。

でも、自分の畑のpHが今いくつなのか、石灰を入れたあとどう変わったのか、目で見て確認する方法がなければ、結局は勘に頼るしかありません。

土壌酸度計を使えば、数字で確認できます。「この畑は今5.5だから、石灰をもう少し足そう」と判断できるようになります。

この記事では、実際に使っているシンワ測定の土壌酸度計(品番72724)について、使い方と正直な感想をお伝えします。


pHとは何か

pHとは、土の酸っぱさ・中性・苦さ(アルカリ性)の度合いを0〜14の数値で表したものです。

数字が小さいほど酸性、大きいほどアルカリ性、ちょうど真ん中の7が中性です。

酸性中性アルカリ性
4・5・678・9・10
強い〜やや酸性中性やや〜強い
レモン・酢石灰

身近なもので例えると、レモンや酢はpH2〜3の強い酸性です。水道水はほぼ中性の7前後。石灰はアルカリ性が強く、土に混ぜると数値が上がります。

日常生活の中にもpHは関係しています。

身近なものpH特徴
コーヒーに使う水6〜7軟水でやや酸性〜中性の水が風味を引き立てるとされる
炊飯に使う水6〜7軟水でやや酸性〜中性の水が米をふっくらおいしく炊く
お酒の割水(焼酎・日本酒)6.5〜7.5中性に近い軟水が風味を引き立てるとされる
お風呂のお湯7〜8中性〜弱アルカリ性。肌への刺激が少ない

日本の土は雨が多いため、放っておくとじわじわと酸性に傾いていく性質があります。毎年石灰を入れてアルカリ側に調整するのはそのためです。

酸性とアルカリ性、それぞれの特徴

酸性(pH6以下)アルカリ性(pH7以上)
土の状態粘土質になりやすく、水はけが悪くなりやすいさらさらした土になりやすい
肥料の吸収リン酸が吸収されにくくなる鉄・マンガンが吸収されにくくなる
野菜への影響葉が黄色くなる、生育が遅れる葉が黄ばむ、新芽が白くなる
収穫量への影響実が小さくなる、収穫量が減る実つきが悪くなる、収穫量が減る
対処法石灰(苦土石灰・消石灰)を混ぜる硫黄・ピートモスを混ぜる

日本の畑は放置すると酸性に傾きやすいため、問題が起きるとすれば酸性側であることがほとんどです。

石灰を入れすぎてアルカリ性に傾きすぎることもあります。「毎年石灰を入れているのに野菜の調子が悪い」という場合は、入れすぎが原因のこともあります。土壌酸度計で数値を確認してから判断するのが確実です。

野菜ごとに育ちやすいpHの範囲が決まっています。この範囲からずれると、肥料を入れても根が吸収しにくくなり、生育が悪くなります。

野菜適したpH
じゃがいも5.0〜6.0
さつまいも5.5〜6.5
にんじん5.5〜6.5
トマト・キュウリ6.0〜6.5
なす6.0〜6.5
キャベツ6.0〜6.5
白菜6.0〜6.5
たまねぎ6.0〜6.5
ねぎ6.0〜7.0
絹さや・枝豆などマメ科6.0〜7.0
ほうれん草6.5〜7.0

じゃがいもは酸性寄りの土を好みます。石灰を入れすぎると「そうか病」(芋の表面がざらざらになる病気)が出やすくなるため、入れすぎに注意が必要です。

表を見ると、多くの野菜がpH6.0〜6.5に集中しています。この範囲に調整しておけば、大半の野菜に対応できます。ほうれん草だけはやや高めを好むため、単独で育てるスペースのpH管理に注意しましょう。


シンワ測定 土壌酸度計 A 72724 について

シンワ測定は、計測工具を専門に作っている国内メーカーです。

この土壌酸度計は電池不要で、土に差し込むだけでpHが読める構造です。難しい操作はなく、農家や家庭菜園愛好家の間で長く使われている定番品です。

なぜ電池不要で測れるのか

金属を湿った土に差し込むと、土の中のイオン(水素イオンなど)と金属の間で微弱な電気が自然に発生します。これは乾電池と同じ「化学反応で電気を生む」仕組みで、土そのものが電源の役割を果たします。そのため外部から電池を入れなくても針が動きます。

なぜ乾いた土では正確に測れないのか

上記の仕組みを見ると分かるとおり、この計測には「水分」が欠かせません。土が乾いているとイオンが動けず、電気が発生しません。水が土の中でイオンを運ぶ役割を担っているため、湿り気がない土では針が正しく反応しないのです。

項目内容
メーカーシンワ測定
品番72724
測定範囲pH3.5〜8.0
電源不要
価格帯5,000〜6,000円程度

実際の使い方

STEP 1:測定前の準備

乾いた土では正確な値が出ません。

測定する前に、測りたい場所の土に水を少量含ませます。雨の翌日や、じょうろで水をかけた後に測るのが確実です。

STEP 2:土に差し込む

本体の金属部分を土に5〜10cm程度差し込みます。

石や根に当たっていると正確に測れません。金属部分が土にしっかり触れているか確認してから進みます。

STEP 3:数値を読む

差し込んだまま1〜2分待つと、針が安定してきます。

目盛りを読んでpH値を確認します。数値が低ければ石灰を加えてアルカリ側に調整し、高すぎる場合は硫黄やピートモスで酸性側に調整します。

STEP 4:使用後のお手入れ

測定後は金属部分についた土を柔らかい布でしっかり拭き取ります。

汚れたまま保管すると次回の測定精度が落ちる原因になります。使うたびに拭く習慣をつけておくと長く使えます。


使ってみた感想

正直に言うと、同じ場所で数回測っても数値に若干ばらつきが出ることが多く、信ぴょう性がいまひとつです。特に土の湿り具合によって値が少し変化するような感じです。精密な計測器ではないため、「だいたい5〜6の間」といった大まかな目安として読み取るのが現実的です。数値を鵜呑みにせず、参考程度と割り切って使うのがよいと思います。


他の測定方法との比較

測定値のばらつきが気になる場合は、以下の方法も検討してみてください。

方法具体的な商品例精度費用目安
針式土壌酸度計シンワ測定 72724低〜中5,000〜6,000円程度
pH測定液(試薬)カラーチェック pH試験液(日本製紙クレシア)など500〜1,000円程度
デジタル土壌酸度計竹村電機製作所 DM-15 など中〜高8,000〜15,000円程度
農協の土壌分析各地の農協窓口に依頼要問い合わせ

pH測定液は、土を水に溶かして試薬を数滴入れ、色の変化でpHを判断する方法です。価格が安く、針式より精度が高いため、手軽に正確さを上げたい場合に向いています。

デジタル土壌酸度計は数値がはっきり表示されるため読み取りやすく、精度も上がります。ただし価格は高めになります。

最も確実なのは農協に依頼する土壌分析です。pH以外に窒素・リン酸・カリなどの成分も分かるため、本格的に土づくりをしたい場合に向いています。


注意点と購入前に確認しておくべきこと

この製品はあくまで簡易計測器です。目安を把握するための道具として使うには十分ですが、精密な数値が必要な場合は農協などで土壌分析を依頼する方法もあります。

同価格帯にデジタル表示のタイプも存在します。針式より数値が読み取りやすいため、視力が気になる方はデジタルタイプも選択肢に入れてみてください。


まとめ

  • 土のpHは野菜の生育に直結する重要な要素
  • 野菜ごとに適したpHが異なるため、数値で確認する習慣をつけると管理が楽になる
  • シンワ測定 72724 は電池不要で操作が分かりやすい定番品
  • 測定前は土を湿らせる。乾いた土では正確な値が出ない
  • 使用後は金属部分を拭いて保管する
  • 目安の確認には十分だが、精密な計測が必要な場合は農協の土壌分析も活用する

数値はあくまで参考程度ですが、全く分からない状態と比べれば、判断の根拠になります。なくても困らないけれど、あると助かる道具です。


購入を検討している方へ

シンワ測定 72724 は5,000〜6,000円程度で購入できます。農協資材店やホームセンターで取り扱っていることが多く、手に入れやすい製品です。

精密さを求めるなら農協の土壌分析が確実ですが、「まず自分の畑のpHがどのくらいか知りたい」という最初の一歩として、気軽に試せる価格帯だと思います。

家庭菜園を始めたばかりで道具をそろえている方にとっては、手ごろな入門用として選びやすい製品です。

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