イノシシ対策グッズの選び方|畑のじゃがいもを守る柵と忌避剤【東北・山形の農家が解説】

柴犬ごんちゃんが電気柵でじゃがいも畑を守り、イノシシが阻まれて後ずさりするイラスト おすすめ道具
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近所でイノシシの目撃情報が相次ぎ、畑のじゃがいもを掘り返される被害も耳にするようになりました🐗💦

我が家では、まだ被害には遭っていません。しかし、今はちょうどじゃがいもの収穫期。いつ被害が出てもおかしくない状況です。

イノシシは、一度エサがある場所を覚えると、何度も繰り返し現れるといわれています。大切に育ててきた野菜が、一晩で全滅してしまうことも珍しくありません。

「被害に遭ってからでは遅い」

そう感じ、今年から本格的な対策を始めることにしました。

この記事では、イノシシから畑を守るための対策グッズを、「柵」「忌避」「収穫期の工夫」の3つに分けて、家庭菜園でも実践しやすい方法を紹介します。

イノシシはなぜ畑を掘り返すのか

イノシシによる農作物の被害額は、全国で年間およそ46億円にも上り、シカに次ぐ深刻な問題となっています🐗

特に、じゃがいもやさつまいもなどのイモ類は大好物。土の中にある作物を、強力な鼻で掘り起こして食べてしまいます。家庭菜園で育てているイモ類は、まさに格好の標的です。

対策を考えるうえで、絶対に知っておきたいのが「イノシシは掘る力が非常に強い」という習性です。

せっかく柵を設置しても、地面との間に少しでも隙間があれば、鼻で押し上げたり掘り返したりして侵入してしまいます。高さだけを重視した対策では、不十分な場合も少なくありません。

大切なのは、
「掘らせない」
「触れた瞬間に学習させる」
という考え方です。

地際までしっかり固定した柵や電気柵を組み合わせ、侵入そのものを諦めさせることが、畑を守る最大のポイントになります。被害が出てからでは遅いため、収穫期を迎える前の早めの対策をおすすめします。

対策グッズ早見表

これから紹介するグッズを、役割ごとにまとめました。まず柵で物理的に防ぎ、忌避・収穫期の工夫で補うのが基本の流れです。

グッズ役割こんな人に価格帯の目安
ソーラー式電気柵触れさせて撃退(本命)畑をしっかり囲いたい人15,000〜40,000円
ワイヤーメッシュ柵物理的に侵入を防ぐ頑丈な柵で長く守りたい人500〜1,500円/枚
イノシシ用忌避剤匂いで寄せ付けない(補助)柵と併用したい人1,500〜4,000円
センサー式撃退器光・音で追い払う(補助)柵まではまだ、という人2,000〜6,000円
防獣ネット畑のまわりに張って侵入を防ぐ収穫期だけ手軽に守りたい人1,000〜3,000円
小型ビニールハウス作物を見せない・育苗を守る(補助)苗や小面積の野菜を守りたい人13,000〜25,000円

① 柵で物理的に防ぐ(最優先)

イノシシ対策で最も効果が高いのはです。とくにトタン板で囲い、その外側に電気柵を張る組み合わせが強力とされています。トタンで作物を見えにくくし、電気柵で鼻先に刺激を与えて近づけない、という二重の守りです。

ソーラー式の電気柵

電気柵は、ロープに触れた瞬間の電気ショックでイノシシを遠ざけます。地面から20cmと40cmの2段張りが基本で、鼻先が最初に触れる高さに線を通すのがコツです。ソーラー式なら電源・配線不要で、畑まで電気を引けない場所でも設置できます。

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ワイヤーメッシュ柵

金網のメッシュ柵は、頑丈で長持ちする物理柵です。目合いは10cm以下を目安にし、しっかり防ぎたいなら鉄線5mm以上の溶接金網、家庭菜園で扱いやすさを重視するなら錆びにくい細めのステンレスメッシュも選択肢です。設置は、支柱を最低50cmは地面に埋めるのが重要です。埋めが浅いと、鼻で押し上げたり掘ったりして突破されます。

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② 寄せ付けない(柵の補助)

柵まで手が回らない場合や、柵とあわせて使う補助として、忌避剤や撃退器があります。イノシシは学習能力が高く、慣れてしまうこともあるため、これらは単独の決め手ではなく、柵と組み合わせる前提で考えます。

イノシシ用の忌避剤

唐辛子(カプサイシン)や木酢液、ヒトデなど、イノシシが嫌う匂い・成分を利用した忌避剤です。天然素材のものは、畑の周囲や侵入してきそうな場所に置いて、近づきにくい環境をつくります。雨で流れたり効き目が薄れたりするため、定期的な交換が前提です。

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センサー式の撃退器

動くものに反応して、光の点滅や音でイノシシを追い払うタイプです。夜行性で警戒心の強いイノシシには、突然の光や音が効くことがあります。ソーラー式・防水のものなら、畑の隅に置いておけます。こちらも慣れる個体がいるため、設置場所を時々変えると効果が続きやすくなります。

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③ 収穫期の畑でできること

じゃがいもの収穫期は、土の中のいもが充実してイノシシに狙われやすい時期です。大がかりな柵が間に合わなくても、今日からできる工夫があります。

  • 掘られる前に早めに収穫する:収穫適期に入ったら、長く畑に置かず計画的に掘り上げます
  • くず芋・収穫残渣を畑に残さない:地中・地表のいもは強い誘引源になります
  • 畑のまわりを防獣ネットで囲う:収穫期だけでも、手軽に侵入の手間を増やせます
  • 畑周りの草を刈る:藪はイノシシの隠れ場所になります。見通しを確保します
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小型のビニールハウスで「見せない」

育苗中の苗や小面積の野菜なら、小型のビニールハウスで覆って育てるのも一つの方法です。作物が露地から見えず、匂いも漏れにくくなるため、イノシシに「エサがある」と気づかせにくくなります。ただし、ビニールはイノシシの力で破られるため、単独の防護柵としては過信できません。柵や忌避と組み合わせる前提で、育てる場所ごと守る選択肢として考えます。

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草刈りの道具そのものの選び方は、家庭菜園の草刈り機の選び方で詳しく解説しています。

設置で失敗しないための注意点

柵は「立てれば安心」ではなく、イノシシの鼻と掘る力を前提に設置して初めて効きます。次の点を押さえます。

  • 接地部に隙間を作らない:いちばん掘られやすいのが地際です。トタンやメッシュは地面にしっかり接地させます
  • 電気柵は20cm・40cmの2段で漏電対策:雑草がロープに触れると電圧が落ちます。柵際の草刈りを欠かさないようにします
  • 支柱はしっかり埋める・補強する:力で押し倒されることがあるため、ワイヤーメッシュの支柱は50cm以上埋め、必要なら補強します

まとめ

畑をイノシシから守る3つの柱

  • で防ぐ(電気柵・ワイヤーメッシュ・トタン。組み合わせが最強)
  • 忌避で補う(忌避剤・撃退器。柵と併用が前提)
  • 収穫期の工夫(早めの収穫・残渣を残さない・畝を覆う・草刈り)

イノシシは力が強く、鼻で掘るのが得意な相手です。だからこそ、柵を中心に据え、忌避と収穫期の工夫を重ねるのが現実的です。被害が出てからでは遅いので、近所で出始めた今のうちに、できるところから備えていきます

出典・参考:農林水産省「全国の野生鳥獣による農作物被害状況」/各自治体のイノシシ対策資料

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