梅雨の時期、きゅうりの葉に小麦粉をまいたような白い斑点が出たら、うどんこ病かもしれません。放っておくと株全体に広がり、収穫量が減ってしまいます。
実は、うどんこ病は雨そのものよりも、葉が乾いて風通しの悪い環境を好みます。この記事では、見分け方や無農薬でもできる予防・対策を、家庭菜園目線で分かりやすく紹介します。
この記事で分かること
- うどんこ病の症状と、よく似たべと病との見分け方
- 梅雨の時期に増える本当の理由(雨より晴れ間・乾燥)
- 山形・庄内で発生しやすい時期
- 無農薬でできる予防のコツ(風通し・肥料・耐病性品種)
- 白い粉が出たあとの治し方(重曹スプレー・薬剤)
うどんこ病とは|葉の表面に白い粉がつく病気
うどんこ病は、糸状菌(カビ)が葉の表面で増える病気です。はじめは葉の表に白い斑点がぽつぽつと現れ、やがて葉全体が白く覆われていきます。
白い粉の正体はカビの胞子です。胞子は風に乗って飛び、近くの葉や隣の株にうつります。葉が白く覆われると光合成ができなくなり、葉が黄色く枯れて、実の太りも悪くなります。
きゅうりやズッキーニ、かぼちゃといったウリ科は特にかかりやすく、放置すると畑のあちこちに広がります。下の図で、うどんこ病が広がる流れを確認してください。
なぜ梅雨の時期に増えるのか|雨より「晴れ間と乾燥」が引き金
うどんこ病のカビは、葉の表面が乾いているときに胞子を飛ばして広がります。気温20℃前後で、昼夜の寒暖差があり、風通しが悪い環境を好みます。
梅雨の時期に増えやすいのも、本降りの雨の日ではなく、梅雨の晴れ間や空梅雨の年です。逆に、雨が続いて葉が濡れた状態が長いと、うどんこ病よりも「べと病」が発生しやすくなります。
庄内では、6月の梅雨入り前後と、朝晩が涼しくなる9〜10月が要注意です。真夏の暑い時期は、比較的発生が落ち着くことが多いです。下の図も参考にしてみてください。
うどんこ病とべと病の見分け方
きゅうりで白い粉やまだら模様が出たとき、うどんこ病とべと病を取り違えると対処を間違えます。下の写真と表で見分けてください。
| 見るところ | うどんこ病 | べと病 |
|---|---|---|
| 出る場所 | 葉の表面が中心 | 葉の裏に紫黒色のカビ |
| 見た目 | 白い粉をふいたような斑点 | 葉脈で区切られた黄〜褐色の角ばった斑点 |
| 好む天気 | 晴れ間・乾き気味・寒暖差 | 雨続き・多湿で葉が濡れる |
| 増える時期 | 梅雨の晴れ間・秋の寒暖差 | 梅雨の本降り・長雨 |
うどんこ病は表の白い粉、べと病は葉裏のカビと角ばった斑点が目印です。迷ったら、まず葉の裏を確認します。
うどんこ病を防ぐ予防のコツ
うどんこ病は、出てから治すより出させない工夫のほうが確実です。ポイントは風通し・肥料・品種の3つです。
風通しをよくする(株間・下葉かき)
葉が茂って株元がむれると、うどんこ病が一気に広がります。株間を詰めすぎず、混み合った下葉や古い葉は早めに切り落とします。地面に近い葉から白くなりやすいので、下からかき上げるように整理します。
肥料は控えめに(窒素の効かせすぎに注意)
窒素肥料が効きすぎると、葉がやわらかく茂ってうどんこ病にかかりやすくなります。追肥は種袋の目安量を守り、葉の色が濃くなりすぎたら量を減らします。
耐病性品種を選ぶ
苗や種を買うときに、「うどんこ病に強い」と書かれた耐病性品種を選ぶと、発生をぐっと抑えられます。筆者もきゅうりでは、うどんこに強い品種を選んだ年はうどんこ病が出ず、農薬を使わずに収穫を終えられました。病気の管理に不安がある方は、まず品種選びから見直すのがおすすめです。
きゅうりの品種選びや、植え付けから収穫までの流れは、きゅうりの育て方【東北・山形版】植え付けから収穫・保存までで詳しくまとめています。
白い粉が出たときの治し方
見つけたら早いほど楽です。まず白くなった葉を切り取って畑の外に出し、胞子の数を減らします。切った葉を畑に放置すると、そこからまた広がります。
重曹スプレーで初期を抑える
初期のうどんこ病なら、重曹スプレーで進行を抑えられる場合があります。水1Lに重曹1g(約1,000倍)を溶かし、葉の表と裏に薄く散布します。濃すぎると葉を傷めることがあるので、まずは少量で試してから使いましょう。
筆者の失敗談|下葉の白い粉を見逃してしまった
以前、ズッキーニの下葉1枚に白い粉が出ていたのですが、「まだ大丈夫だろう」と様子を見てしまいました。すると数日後には、株全体へ広がってしまったことがあります。
うどんこ病は、最初の1枚を見つけた時点で対処することが大切だと実感しました。
重曹液や薬剤を葉裏までムラなく散布するなら、蓄圧式スプレーがあると便利です。2L程度のものなら、家庭菜園でも使いやすいですよ。
広がってしまったら、薬剤を使うのも一つの方法
初期のうちは、病気の葉を取り除いたり、風通しを良くしたりして様子を見ますが、株全体に広がってしまったら、薬剤を使うのも選択肢になります。
うどんこ病には、炭酸水素カリウムを主成分とした「カリグリーン」が登録されています。有機栽培でも使えるタイプの薬剤です。
家庭菜園向けには、1.2g×10包の小分けタイプもあり、必要な分だけ水に溶かして使えるので、余らせにくいのも嬉しいポイントですね。
いざというときのために、一つ備えておくと安心です。使用する際は、必ずラベルに記載された希釈倍率や使用回数を守って、安全に利用しましょう。
よくある質問
白くなった葉は取ったほうがいいですか?
初期で数枚だけなら、白くなった葉を取り除いて畑の外で処分すると、広がりを抑えやすくなります。
ただし、取りすぎると株が弱ってしまうので注意が必要です。実を育てている元気な葉は残し、下葉や古い葉を中心に整理しましょう。
重曹と酢はどちらが効きますか?
どちらも初期の予防と進行抑えに使われますが、効果はおだやかです。重曹は水1000倍、酢は水30〜50倍が目安で、いずれも濃すぎると葉を傷めます。広がってからは薬剤のほうが確実です。
うどんこ病が出た株のきゅうりは食べられますか?
葉に白い粉が出ていても、実そのものは食べられます。気になる場合は洗ってから使えば問題ありません。ただし株が弱ると実の太りや味が落ちるので、早めの対処をおすすめします。
まとめ
- うどんこ病は葉の表面に白い粉。ウリ科のきゅうりはかかりやすい
- 増えるのは雨の日より「梅雨の晴れ間・空梅雨・秋の寒暖差」
- べと病は葉裏のカビと角ばった斑点で見分ける
- 予防は風通し・窒素控えめ・耐病性品種の3つ
- 出たら白い葉を取り、重曹スプレー。広がれば適用薬剤(炭酸水素カリウム)
なお、当ブログでは、実際に家庭菜園を続ける中で新しい気づきがあれば、公開済みの記事も随時加筆・更新しています。
そのときどきの畑の様子や試した結果も少しずつ書き加えていきますので、また見に来ていただけたら幸いです。
うどんこ病は、露地の風通しや天候に左右されやすい病気です。雨や泥はね、風通しの心配がない室内の水耕栽培なら、こうした病害のリスクをぐっと抑えられます。LEDライト付きのキットがあれば、ベビーリーフやサラダ菜のような葉物を、天候に左右されず一年中育てられます。畑の栽培と並行して、薬味やサラダ用の葉物を手元で育てておくのも便利です。

