大葉が硬い原因は4つ|やわらかい葉を採り続けるコツ【東北・山形の農家が解説】

大葉が硬い原因は4つ。やわらかい葉を採り続けるコツを紹介するアイキャッチ 大葉(青じそ)
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大葉(青じそ)は、こぼれ種からでも毎年生えてくるほど丈夫な香味野菜です。我が家でも、種をまいた覚えがないのに畑の隅から勝手に育ちます。

それでも夏になると、「葉がゴワゴワして口に残る」「採っても硬い」という悩みが増えます。今年の庄内は雨が少なく、気づけば葉が厚く硬くなっていました。

大葉が硬くなる原因は、大きく4つに整理できます。原因さえ分かれば、やわらかい葉を秋まで採り続けることは十分に可能です。

この記事で分かること

  • 大葉が硬くなる仕組み
  • 硬くなる4つの原因
  • やわらかい葉を採り続ける対策
  • 硬くなった葉の活用法

大葉が硬くなるのはなぜ?まず仕組みを知る

葉が硬くなる正体は、葉の中の繊維(葉脈)が発達することです。葉は育つほど葉脈が太く密になり、噛んだときに口へ残るようになります。

もう一つが、乾燥や強い日差しといった環境ストレスです。水分を逃がさないために葉の表面が厚くなり、ゴワついた手ざわりに変わります。

つまり大葉の硬化は、「葉の老化」と「環境ストレス」の2つが重なって進みます。次の章で、その具体的な4原因を見ていきます。

大葉が硬くなる仕組み。やわらかい若葉と硬くなった老葉を比較し、葉脈の発達と乾燥・強光で表面が厚くなる流れを示した図
図1:大葉が硬くなる仕組み。葉の老化(葉脈の発達)と乾燥・強光が重なって硬くなる。

大葉が硬くなる4つの原因

原因1:収穫が遅れて葉が育ちすぎる

いちばん多いのがこれです。葉は大きくなるほど繊維が増え、手のひらより大きい葉は硬くなりがちです。とくに株の下のほうに付いた古い葉は、早めに採らないとどんどん硬くなります。

原因2:水切れ(乾燥ストレス)

大葉は本来、湿り気のある場所を好みます。土が乾くと葉が身を守ろうとして厚く硬くなります。とくにプランターは乾きやすく、夏は半日で土がカラカラになることもあります。今年の庄内は梅雨らしい雨が少なく、これが硬化の大きな一因になりました。

原因3:花穂(とう立ち)が出る

大葉は日が短くなると花芽をつくる短日植物です。庄内では8月後半から9月にかけて花穂(とう立ち)が出はじめます。穂が出ると養分が花と種に回り、葉は硬くなって香りも落ちます。

原因4:肥料切れと強すぎる直射日光

窒素が切れると葉が小さく硬くなります。また真夏の強い直射日光に長く当たると、葉が厚くゴワつきます。意外に思われますが、大葉は半日陰のほうがやわらかい葉に育ちます。

大葉が硬くなる4つの原因。収穫遅れ・水切れ・とう立ち・肥料切れと強い日ざしを4分割で示した図
図2:大葉が硬くなる4つの原因。

やわらかい葉を採り続ける対策

対策1:こまめに収穫し、摘心で脇芽を増やす

本葉が10枚ほどになったら、株の先端を摘む摘心をします。先端を止めると脇芽が伸び、やわらかい若葉が次々と増えます。収穫は上の若い葉から採るのがコツです。

大葉の摘心のやり方。本葉10枚ほどで先端を摘むと脇芽が増え、やわらかい若葉がたくさん採れることをBefore/Afterで示した図
図3:摘心でやわらかい若葉を増やす。先端を摘むと脇芽が伸びる。

対策2:水を切らさない

夏は朝の灌水を基本にします。プランターは朝夕の2回が安心です。株元に敷きわらやマルチをすると、土の乾燥をぐっと抑えられます。稲わらが手に入る地域なら、敷きわらが手軽でおすすめです。

対策3:花穂は見つけ次第つみ取る

つぼみや花穂を早めに摘むと、株は葉を育てる方向に戻ります。摘んだ花穂は穂じそとして刺身のあしらいや塩漬けに使えるので、捨てずに活用できます。

対策4:2〜3週おきの追肥と、強い日ざしよけ

収穫が続く夏は養分の消耗が早いため、2〜3週おきに窒素を含む肥料を少量ずつ追肥します。真夏は午後に日陰になる場所へ移すか、寒冷紗で日ざしを和らげると、葉がやわらかく保てます。

原因主な対策
収穫遅れ・育ちすぎ摘心+上の若葉からこまめに収穫
水切れ(乾燥)朝の灌水・敷きわら・マルチ
とう立ち(花穂)花穂を見つけ次第つみ取る
肥料切れ・強光2〜3週おきの追肥・半日陰/寒冷紗
やわらかい大葉を保つ4つの対策。摘心と若葉収穫・水やり・花穂つみ・追肥と日よけを4分割で示した図
図4:やわらかい葉を保つ4つの対策。
山形・庄内の大葉 栽培カレンダー123456789101112種まき・育苗収穫(若葉)とう立ち注意穂じそ4〜5月6〜9月(盛り)8月下〜9月9〜10月
図5:山形・庄内の大葉 栽培カレンダー(目安)。こぼれ種は4〜5月に発芽し、6〜9月が収穫の盛り。8月下旬からとう立ちに注意。

夏の水やりや日ざしよけがどうしても難しい場合は、室内で育てる水耕栽培という選択肢もあります。水を自動で循環させ、LEDライトで光を補うキットなら、天気や直射日光に左右されず、やわらかい葉を採り続けやすくなります。畑やプランターと併用して、薬味用に窓辺で少し育てておくのも便利です。

こぼれ種で生える大葉ならではの注意点

我が家の大葉は、毎年こぼれ種から勝手に生えてきます。手間がかからず助かる一方で、放っておくと一か所に密集して生え、水や養分を奪い合って一枚一枚が小さく硬くなりがちです。

今年は雨が少なく直射日光も強かったため、間引きと水やりが追いつかず、葉がすっかりゴワついてしまいました。こぼれ種から育てる場合は、込み合った苗を早めに間引いて株間をあけることと、朝の灌水を欠かさないことが、やわらかい葉への近道だと感じています。

こぼれ種の大葉は、前年の株のすぐ近くに密生しやすいです。本葉が数枚そろったら元気な株を残して間引き、株間を20〜30cmあけると、風通しがよくなり葉も大きくやわらかく育ちます。

硬くなった大葉の活用法

硬くなっても、大葉の香りはしっかり残っています。生のまま薬味にするのが難しいだけで、刻む・加熱するというひと手間で十分おいしく食べられます。捨ててしまうのはもったいないです。

使い方ポイント
千切り・みじん切り繊維を細かく断つと口に残りにくい。薬味やちらし寿司に
加熱して使うしそ味噌・天ぷら・炒め物にすると硬さが気にならない
保存して使い切るしそ味噌・塩漬け・しそジュースにすればまとめて消費できる
硬くなった大葉の活用法。細かく刻む・加熱する(しそ味噌や天ぷら)・保存する(塩漬けやしそジュース)の3つを示した図
図6:硬くなった大葉も、刻む・加熱・保存で使い切れる。

よくある質問

硬くなった大葉は食べられますか?

食べられます。香りは残っているので、細かく刻むか加熱して使えば問題ありません。生でそのまま巻く料理にだけ向かなくなる、と考えてください。

大葉は何枚採ったら摘心しますか?

本葉が10枚前後になったら先端を摘みます。早めに摘心すると脇芽が増え、やわらかい若葉を長く収穫できます。

大葉が一気に硬くなったらどうすればいいですか?

まず花穂が出ていないか確認し、あれば摘み取ります。そのうえで追肥と水やりをして、新しく伸びてくる脇芽の若葉を待つのが確実です。

摘み取った大葉はどう保存すればいいですか?

大葉は葉を水に長く浸けると黒く変色しやすいです。保存するときは葉を直接水につけず、湿らせたキッチンペーパーで包んで保存袋に入れ、野菜室へ。茎の切り口だけを少量の水につけ、葉は水面より上に立てておくと、野菜室で1週間ほど日もちします。すぐ使わない分は、刻んで冷凍するか塩漬けにすると長く使えます。

大葉の保存方法。コップに少量の水を入れて茎の切り口だけをつけ、葉は水面より上に立てる正しい方法と、葉まで水に浸けて黒く変色した悪い例を対比した図
図7:大葉の保存方法。茎の切り口だけ水につけ、葉は水につけないのがコツ。

まとめ

  • 大葉が硬くなるのは「葉の老化」と「環境ストレス」が重なるため
  • 主な原因は、収穫遅れ・水切れ・とう立ち・肥料切れと強光の4つ
  • 摘心と若葉のこまめな収穫で、やわらかい葉が増える
  • 水を切らさず、花穂は早めに摘み、2〜3週おきに追肥する
  • 硬くなった葉も、刻む・加熱すればおいしく使い切れる

なお、当ブログでは、実際に家庭菜園を続ける中で新しい気づきがあれば、公開済みの記事も随時加筆・更新しています。

そのときどきの畑の様子や試した結果も少しずつ書き加えていきますので、また見に来ていただけたら幸いです。

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